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口腔乾燥症があなたの生活に与える影響と改善策

みなさまこんにちは🦷しまぞえ歯科です!
今年は節分が2月2日のようですね😊🌸
私は毎年、恵方巻きを食べるのが楽しみです。
方向は西南西!健康を願って美味しく食べようと思います👹♪
さて、みなさんは毎日の生活でこんなことってありますか?
「朝起きると口の中が乾燥している」
「口臭が気になる」
「入れ歯がはずれやすくなった」
もしかしたら「ドライマウス」という病気かもしれません。
よく患者さんの中にもドライマウスの方がいらっしゃいます。
自覚症状がある方もいれば指摘されて気づかれることも意外と多いのです。
今回は「ドライマウス」についてお話します!
ドライマウスとは
唾液の分泌量が減り、さまざまな症状を引き起こします。
口が渇くことで飲み込みにくかったり、口内炎や口角炎ができやすくなる、口臭が気になるようになる、会話がしにくくなる、などです。
じつは『唾液』は口内を潤すためだけに分泌されているわけではないのです!
まずは唾液の働きについて説明します♪
① 自浄作用
1日1リットル以上分泌される唾液は口内細菌や食べ物のカスを洗い流す役割も担っています。
これを自浄作用や洗浄作用と呼び、とくに食事中の咀嚼行為によって活発に行われるはたらきです。
② 粘膜保護・潤滑作用
唾液が歯や口内粘膜を覆うことで、細菌による刺激や感染、歯の摩耗・脱灰(歯のエナメル質の溶解)を防いでくれます。
また、潤いによって舌や喉の動きがなめらかになり、食事や会話がスムーズになります。
③ 緩衝作用
唾液に含まれる炭酸・重炭酸・リン酸などの成分は、口内のpHバランスが酸性・アルカリ性のどちらかに傾かないよう、調節してくれます。
④ 抗菌作用
リゾチーム、ペルオキシダーゼ、免疫グロブリン、ラクトフェリンなどを含む唾液は、口内に侵入した細菌の活動を抑えています。
自浄作用とともに細菌の繁殖を阻害する重要なはたらきです。これらがインフルエンザなどからも予防してくれます。
⑤ 消化作用
唾液中に含まれる消化酵素アミラーゼは、デンプンと反応して麦芽糖へ分解します。
咀嚼によって食べ物と混ざり、消化を助けています。
⑥ 組織修復
唾液中に含まれる上皮成長因子と神経成長因子が、組織修復による傷の治癒を促してくれます。
⑦ 再石灰化作用
カルシウムイオン、リン酸などを含む唾液は、食事によって一時的に脱灰(口内が酸性、アルカリ性に傾くことで歯のミネラル成分が溶け出す事)している歯のエナメル質の再石灰化(溶け出したミネラル成分が再び戻ること)を促してくれます。
正常な再石灰化が起こることで、脱灰状態の進行を防ぎ、虫歯リスクを軽減しています。
このようにさまざまな役割を担っています。
口の中だけでなく身体の健康のためにも唾液というのは必要不可欠なのです!
なぜ唾液が減るのか?
●ストレス
ストレスを感じると交感神経の働きが強くなり、水分の少ないネバネバとした唾液が分泌されます。
それによりお口が乾燥したり口臭も強く感じるようになります。
●喫煙や飲酒、カフェインの摂りすぎ
タバコを吸うと、自律神経の働きにより唾液の分泌が低下して、お口が乾きます。
また、アルコール類やカフェインには利尿作用がありますので、お口の中が乾いてしまいます。
●疾患
シェーグレン症候群(免疫が自身の唾液線や涙腺を間違って攻撃する疾患)、糖尿病、パーキンソン病、エイズ、放射線治療などが原因となっている場合もあります。
●薬の副作用
主な例として抗うつ病薬、血圧降下剤などがあげられますが、実は薬の80%に「口が乾燥する」という症状の副作用が出ることがわかっています。
●加齢
年齢を重ねると、口や顎の筋力が低下して萎縮するため、唾液の分泌量が減り、口の中が乾燥しやすくなります。
●口呼吸
鼻になんらかの疾患がある場合口呼吸になります。唾液が蒸発して乾く原因となります。
コロナ禍は特に患者さんから口の中が乾燥するという相談が多かったような気がします。
その原因の一つがマスク生活にあります。
マスクをしていると息苦しさを感じ鼻呼吸から口呼吸に切り替えがちになると考えられるからです。
ドライマウスの症状とは?
・常に口の中が渇いている
・口の中がネバネバする
・口の中の粘膜や舌がピリピリする
・味覚が感じにくくなった
・食事中飲み込みにくくなった(むせることが増えた)
・夜中に喉の乾きで目が覚める
・口が動かしにくく喋りにくくなった
・歯垢や歯石がつきやすくなった
・虫歯ができやすくなった
・口臭が気になる
・口内炎や口角炎ができやすい
・入れ歯が外れやすくなった、傷ができるようになった
などです。
一つでも当てはまればドライマウスの初期症状かもしれません。
三つ以上当てはまる方はさらに重症化していくおそれがありますので、はやめにご相談ください。
~予防法~
・水分をこまめに摂る
口が渇いたと感じる前に飲んでおくことが大切です。決まった時間やタイミングなどをご自身で決めておくのもオススメです。

・よく噛む習慣をつける
噛むことで唾液の分泌を促進します。食事中も30回以上噛むことが理想です。
それ以外だとキシリトールガムを噛むことで唾液の分泌促進につながります。虫歯予防にも効果があります。

・食事
酸味のある食べ物を取り入れるのもおすすめです。レモンや梅干しやお酢を使った料理を食べたり、近年はうまみ成分の刺激も有効だと分かってきているのでグルタミン酸の豊富な昆布だしを使った料理を摂取することで唾液の分泌が改善されたと報告があるようです。

・ストレスをためない
運動や温泉、好きな音楽を聴くなどリラックスできる時間を作りましょう。

・部屋に加湿器をおく
夜間に乾燥で目が覚める方は加湿器の使用がおすすめです。またマスクをつけるのもいいですが、鼻は覆わないようにしましょう。

それでも症状が改善されない場合は・・・
薬物治療
- 医科にて唾液を促進する薬を処方してもらったり白虎加人参湯などの漢方薬を服用して改善をしていきます。
原因療法
- 糖尿病や鼻炎など基礎疾患の治療、現在服用している薬の副作用と考えられる場合は処方されているお薬の変更や減量などを主治医と相談してみるのも方法の一つです。
対症療法
- 高分子ヒアルロン酸などを含有した保湿効果の高い口腔ケア用品(ジェル、スプレー)、人工唾液を使用し口腔内を潤します。
また、唾液腺マッサージもオススメです。

強い力ではなく気持ちいいと感じるくらいの優しい力で行ってください。
起床後や食事前などにマッサージを取り入れてみましょう♪
ご不明な点があれば、お気軽にスタッフまでお声かけください😊